美白めざす男性増加:化粧クリーム、日傘が人気

◇「白くなりたい」１５％、「透明感ほしい」２４％

かつては男らしさの象徴だった褐色の肌ではなく、輝くような白い肌を求める男性が増えている。
化粧品メーカーはこうした声に応えようと、美白化粧品やシミ対策のクリームを相次いで発売し、ヒット商品に。
日焼けを防ぐ男性用日傘の売れ行きも好調だ。秋に入っても紫外線はまだまだ強く、男性の美白を巡る商戦は、引き続き熱気を帯びている。


メンズケシミン クリーム 20g
メンズケシミン 化粧水 160mL
ケシミン クリームd 30g

小林製薬は今年２月、シミ対策の化粧水とクリーム「メンズケシミン」を発売。５０代を中心に人気を集め、発売５カ月で計３億円を売り上げた。元々「ケシミン」は女性向け商品だったが、同社の調査で男性の購入者が８．５％いることが分かり、需要があると判断。ピンクのパッケージを、男性が手に取りやすいように黒色にして発売したところ、予想を上回るヒットにつながった。同社担当者は「若い頃に日焼けしてできたシミを消したいと思っている男性は多い」と話す。

若い世代が注目するのは美白化粧品だ。男性用化粧品シリーズ「オキシー」の発売を２００５年に始めたロート製薬は、１２年から美白シリーズ「オキシーホワイト」を展開。肌全体を明るくする化粧品で、高校生や大学生を中心にヒットしている。

高島屋大阪店（大阪市中央区）では、昨年初めて男性用日傘の専用コーナーを設けたところ、
５０代の人気を集めた。認知度が上がった今年はさらに若い世代まで支持が広がり、冷夏だったにもかかわらず売り上げは２割増えた。

マンダムが１２年に中学生〜５０代男性を対象に実施した調査では、肌を白くしたい男性は１５．４％に上り、０１年の調査時の３倍に達した。透明感のある肌を求める男性も２４．８％と０１年より６ポイント上昇。
輝く白い肌を求める声に応えようと、同社は昨年２月、「ギャツビー」から美白化粧水「薬用ホワイトクリアウォーター」を発売した。同社担当者は「美白を求める男性の意識は若い世代を中心に高く、美白関連製品の市場は今後さらに拡大するだろう」とみている。【古屋敷尚子】
http://mainichi.jp/select/news/20140922k0000e040178000c.html